ひらひらの仕掛け屋敷

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スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Episode-7 彩坂梨杏 プロデビュー!!(後編)

スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Episode-7 彩坂梨杏 プロデビュー!!(後編)

いよいよ、試合開始の時間になり、二人はすでにリングの上に上がっている。

「(いよいよ、まどかとの試合か・・・ 勝てるかは分からないけど全力でぶつからなきゃ!)」
「(あたしは同じ相手に二度も負けない・・・ この試合で梨杏をKOして、それを証明するわ!)」

二人は試合への意気込みは充分なようだ。

リングアナが二人の名前を読み上げていく。

「赤コーナー、116.7ポンド 里山ジム所属 彩坂梨杏!!」

リングアナのコールに梨杏は右腕を高く突き上げていく。

「青コーナー、 117.8ポンド 神宮寺ジム所属 神宮寺まどか!!」

リングアナのコールにまどかは堂々と両腕を突き上げていく。
まるで、自分が勝者だと言わんばかりに・・・

会場は観客がそれなりにいる。
いくら、美少女女子高生ボクサーのデビュー戦とはいえ、4回戦の試合なので見に来るお客も少ないわけである。

「両者、リング中央へ!」

二人はレフェリーにリング中央に来るように指示されるとゆっくりとリング中央へ向かった。
そして、相手を睨み続けていく。

「梨杏、あんたが通ってた病院の娘は大丈夫? はっきり言って、あたしはあんたとその娘のことを考えて試合してる暇はないわよ」
「真由ちゃんはもう大丈夫だよ。 それに、わたしも真由ちゃんもまどかには負けないよ。 KOしてあげるから」

レフェリーが二人に自分のコーナーに戻るように指示していく。
二人はその言葉に自分のコーナーに戻っていく。

「まどか。 作戦に変更はない。 梨杏ちゃんとの打ち合いに付き合うふりをしながら梨杏のパンチをかわして、お前のパンチだけを叩き込んでやれ」
「分かってるわ、パパ。 梨杏のパンチをもらえば、あたしが一発でグロッキーになることくらい・・・ だから、あたしのパンチとテクニックで梨杏をKOしてやるわ!」

まどかの言葉に耕次会長は頷いていく。
そして、まどかは試合開始までウォーミングアップをしていく。

「梨杏、神宮寺まどかは強敵だ。 心してかかれよ」
「分かってますよ、会長。 まどかはわたしが簡単勝てる相手じゃないってことは分かってますから・・・」

梨杏の答えに里中会長は満足したような表情を浮かべて、梨杏にマウスピースをくわえさせた。

「ラウンド1、ファイト!!」

試合開始のゴングが鳴り、二人が自分のコーナーから飛び出していく。
しかし、まどかはリング中央から少し離れた場所で構えを取った。
梨杏はまどかとの距離を縮めるべく、一気に近づいていく。

「来なさいよ、梨杏。 あんたのパンチなんかじゃあたしはKOできないわよ」
「なら、わたしのパンチでまどかをKOするんだから!!」

梨杏はさらにまどかの顔やボディを狙って、左右のストレートやフックを放っていく。
しかし、まどかは梨杏のパンチを紙一重でかわしたりガードしたりしていき、逆に梨杏の顔やボディに左右のストレート、フックやアッパーを叩き込んでいく。
まどかのパンチ力に梨杏のパンチ力が合わさったようなカウンターを食らい、梨杏の口から唾液が吐き出される。

「ぶふぅ・・・ あぶぅ・・・」
「梨杏! あんたのパンチはあたしには当たらないわよ!!」

梨杏はまどかに自分のパンチをかわされても必死にパンチをまどかの身体に叩き込もうとするがまどかに全てかわされてしまう。

「はぁ・・・ はぁ・・・ (何で、まどかを捕まえられないの? 速すぎるよ・・・)」
「ふふっ・・・ あたしを捉えられなくて焦ってんの・・・ だったら、そろそろあんたをKOしてあげるわ!!」

まどかはそう言うと、梨杏の顔やボディへ左右のフックやストレート、アッパーを叩き込み、ラッシュをかけていく。
まどかのラッシュを食らった梨杏は前のめりにダウンしてしまった。

「ダウン! 1・・・ 2・・・ 3・・・」
「はぁ・・・ はぁ・・・ あたしのパンチも結構効くみたいね・・・」

まどかはニュートラルコーナーに向かいながらそんなことを呟いていた。
梨杏はなんとか立ち上がろうとするがなかなか立ち上がれない。

「7・・・ 8・・・ ナイ・・・」
「(負けたく・・・ない・・・ まどかには負けたくない!!)」

梨杏はカウント9でふらつきながらも立ち上がった。
レフェリーが梨杏に試合を続けられるかを聞くと梨杏は頷いていく。

「ファイト!!」

レフェリーは梨杏が頷いたのを見て、試合を再開していく。
まどかは試合が再開されると梨杏がガードするのも構わず、左右のフックやアッパーなどを叩き込んでいく。
梨杏は反撃しようと考えているがまどかのパンチのスピードが速く、隙が見つけられない。

「ストップ! 神宮寺、ストップだ!!」

梨杏とまどかはレフェリーを見つめていく。
二人ともレフェリーストップかと思った。

「ゴングだ。 早く自分のコーナーに戻って」

レフェリーの指示にまどかと梨杏は自分のコーナーに戻っていく。
まどかも梨杏も肩で息をしているがダメージはラッシュを受けた梨杏の方が大きいだろう。

「まどか、1ラウンド目はまずまずな結果だな」
「そうだね、パパ。 けど、梨杏は次のラウンドから飛ばしてくるわ」

まどかは耕次会長に自分が思っていることを話していく。

「梨杏はおそらくスロースターターよ・・・ 1ラウンド目じゃエンジンはかからないわ・・・」
「すなわち、2ラウンド目以降じゃなければ梨杏ちゃんの本当の力は計れないということか・・・」

耕次会長はまどかの言葉に返事を返していく。
娘の言葉を神宮寺耕次は最も信用している。

「だったら、まどか。 梨杏ちゃんが次のラウンドでエンジンをかけてくる前にKOしてしまうんだ!」
「うん、分かってるよ、パパ!! このラウンドで梨杏と決着をつけてくるわ!!」

まどかは耕次会長の、父親の言葉に答えた。

「梨杏、1ラウンド目は完全に神宮寺に持っていかれたな。 けど、勝負は次のラウンドからだ。 いいな?」
「はい、会長! わたしもまどかとの勝負は2ラウンドにあると思ってますよ。 だから、安心してください」

梨杏が会長の言葉に返事をすると会長は頷きながら梨杏の身体の汗を拭いた。

「ラウンド2、ファイト!!」

そして、2ラウンド開始を告げるゴングが鳴り響き、梨杏とまどかがコーナーを飛び出していった。
しかし、梨杏はリング中央から少し離れた場所でガードを構えていく。

「どうしたの、梨杏! インファイターのあんたが中途半端な位置で止まったら、アウトボクサーのパンチの餌食になるわよ!!」
「だから、何? わたしのパンチでまどかをKOすればいいだけの話だよ!!」

梨杏はまどかに近づき、左右のストレートとフックを打ち込んでいく。
しかし、まどかは梨杏のパンチをかわすとまた左右のストレートを梨杏の顔に叩き込んでいく。

「んぐぅ・・・ かはぁ・・・ あぶぅ・・・」
「ほらほら、反撃してみなさいよ! あんたの四年間はこんなもんなの!!」

まどかの言葉に梨杏は右アッパーをまどかのボディに叩き込むことで答えていく。

「うぶぅ・・・ (さすがに梨杏のパンチは効くわね・・・ けど、一発程度じゃあたしをKOするには足りないわよ!!)」
「はぁ・・・ はぁ・・・ (やっと、まどかに一発食らわせられた・・・ けど、ダメージはわたしの方が大きい・・・ もっと、まどかにわたしのパンチを叩き込まなきゃ!!)」

梨杏はさらにまどかの身体にパンチを叩き込もうと左右のストレートやフック、アッパーを打ち込んでいく。
しかし、まどかは落ち着いて梨杏のパンチを捌き、自分の左右のフックを叩き込んでいく。

「ぶふぅ・・・ んあっ・・・ くはぁ・・・」
「やってくれるじゃない、梨杏! でもね、あたしは今回はあんたに負けるわけにはいかないわ!! 同じ相手に二度も負けられないのよ!!」

まどかはさらに、梨杏のボディと顔に左右のフックやアッパー、ストレートを叩き込んでいく。
梨杏の口からは血混じりの唾液が吐き出され、顔やボディは痣ができ、腫れてきている。
それでも、梨杏は諦めずにまどかの身体にパンチを叩き込もうとする。

しかし、ここで2ラウンド終了のゴングが鳴り響いた。
試合は前半が終わったが明らかに梨杏が不利なようだ。

「よくやった、まどか。 前半はお前が有利だぞ」
「はぁ・・・ はぁ・・・ そうでもないみたい、パパ・・・ 梨杏のパンチが効いてるわ・・・」

まどかは梨杏のボディへの右アッパーのダメージが色濃く残っていることに気づいていた。

「梨杏ちゃんのボディが効いたみたいだな。 もう時間もあまり残ってない。 梨杏ちゃんのパンチをかわせとは次のラウンドからは言わない。 次のラウンドからは全力で梨杏ちゃんを叩きのめしてこい。 いいな!?」
「分かってるわ、パパ・・・ この試合はあたしが勝つんだから!!」

耕次会長はまどかが梨杏のパンチが効いていることを見抜いた様子だ。
まどかがそのことを頷くと耕次会長は何も言わずにまどかの汗を拭いたりするとまどかは肩で息をしながら体力を回復しようとしていく。

「会長、すいませんでした・・・ 試合の流れはまどかに持ってかれました・・・」
「いや、気にするな・・・ 神宮寺は強い・・・ 次のラウンドはKOされても構わん! 神宮寺に一発でも多く、お前のパンチを叩き込んでやれ!!」

梨杏の言葉に里山会長は否定せずにまどかの実力を評価した上での作戦を指示した。
梨杏はそれに頷くと何も言わずに体力の回復に努めた。

「ラウンド3、ファイト!!」

3ラウンド目が始まり、まどかと梨杏はお互いにリング中央まで一気に接近していく。
そして、左右のフックやストレートを相手の顔に叩き込んでいく。
そのパンチに、梨杏の顔はさらに腫れていき、左目も完全に塞がってしまう。
しかし、まどかの顔も梨杏のパンチを打ち込まれ、腫れ始めた。
 
「ぶふぅ・・・ かはぁ・・・ まどかには負けない!!」
「んはぁ・・・ あぐぅ・・・ あたしだって梨杏には負けないわよ!!」

二人とも相手に勝ちたいという気持ちが強いのか、倒れてしまいそうなくらいのダメージを受けても拳を振るうことは決して止めない。
しかし、まどかの手数が徐々に減ってきているのを梨杏は感じていた。

「(あたしは全米のジュニアチャンプよ・・・ いくら、梨杏がパンチ力があるからって負けられないのよ・・・)」
「(さすがに、全米ジュニアチャンプになっただけあって、まどかってば強い・・・ たぶん、向こうの人といっぱい試合をして勝ち続けたんだよね・・・ 拳にまどかの今までのボクシングが込もってるよ・・・)」

まどかも梨杏もお互いに弱気になりそうな自分を奮い立たせていく。
まどかと梨杏はさらに左右のストレートを相手の顔に打ち込んでいく。

「んんっ・・・ ぶはぁ・・・ んぶぅ・・・」
「んあっ・・・ がはぁ・・・ ぶふぅ・・・」

二人の口からはさらに血混じりの唾液が吐き出される。
二人の顔は完全に腫れてしまった。
梨杏の右目も徐々に腫れてくるが、まどかの右目も腫れてきた。

「はぁ・・・ はぁ・・・ さすがにしぶといわね・・・」
「はぁ・・・ はぁ・・・ まどかも随分打たれ強くなったじゃない・・・」

まどかと梨杏はお互いに軽口を叩きあっていく。
しかし、また二人は左右のフックやストレート、アッパーを相手の顔やボディに叩き込んでいく。

「ストップ! 二人ともやめろ!! ゴングだ!! ゴング!!」

3ラウンド終了のゴングが鳴り響く中、二人は左右のパンチを叩き込み続けるがレフェリーが二人の間に腕を差し出し、二人を止めた。
まどかと梨杏はふらふらになりながら自分のコーナーに戻っていく。

アイキャッチA(梨杏とまどか、試合前の宣伝ポスターの絵)

アイキャッチB(梨杏とまどか、ファイティングポーズを取って、向き合う)

「まどか、このラウンドでだいぶんやられたな。 かなりきついだろう」
「はぁ・・・ はぁ・・・ はぁ・・・ でも、負けない・・・」

まどかは今にも倒れそうになる身体をなんとかスツールの上に座らせ、顔を下に向けながら辛そうに息をしている。
3ラウンドで梨杏からもらったパンチは軽く30発は超えているだろう。
そのダメージは相当なものになっているはずだ。

「まどか、次のラウンドが最後のラウンドだ。 勝敗は気にするな。 梨杏ちゃんにお前の全てを見せてやるんだ。 いいな?」
「分かってるわ、パパ・・・ あたしはまだ梨杏に全部を見せてない・・・ あれを使うけどいいよね・・・」

まどかにはまだ切り札があるようだ。

「分かった。 しかし、インファイトであれを使うのは危険だし、うまくいっても梨杏ちゃんをKOするには足りないかもしれんぞ。 それでも、いいんだな?」
「梨杏のパンチを利用すれば、あれはもっと強くなるわ・・・ 梨杏にあたしに勝てると思わせればいいと思うわ・・・」

まどかの言葉に耕次会長は頷き、まどかの顔を冷やしたり、鼻血を抜き取ったりした。
そして、最終ラウンドに備えていく。

「梨杏、随分やられたみたいだな。 顔も腫れてるし、目も見えにくいはずだ。 左目は塞がり、右目もほとんど塞がってきているだろう?」
「はぁ・・・ はぁ・・・ そうみたいですね・・・ 視界がすごく狭くなってきてますし・・・」

梨杏が痛みに顔をしかめると里山会長は梨杏の右目を氷袋で冷やし始めた。

「梨杏、次のラウンドが俺とお前でやるボクシングの最後だ。 最後に俺にお前が成長した姿を見せてくれ」
「はい。 わたし、会長のいるジムでボクシングができてよかったです。 だから、会長と一緒に戦う最後の試合はわたしの勝利で終わらせてきます」

梨杏は里山会長の言葉に力強く返事をした。

「ラストラウンド、ファイト!!」

最終ラウンドである4ラウンド目の開始を告げるゴングが鳴り響き、二人はゆっくりとリング中央へ行った。
そして、お互いの顔に左右のフックを連打していく。
さらに、左右のストレートやアッパーも相手の顔やボディに叩き込んでいく。

「ぶふぅ・・・ あがぁ・・・」
「げふぅ・・・ んはぁ・・・」

二人の口からは血と胃液が混じり合った唾液が次々に吐き出されていく。
それでも、まどかも梨杏も相手の顔やボディにパンチを叩き込むことを止めない。

「はぁ・・・ はぁ・・・ (まずい・・・ 腕が重くなってきた・・・ このままじゃ、梨杏に負けちゃうわ・・・)」
「はぁ・・・ はぁ・・・ (きつくなってきた・・・ でも、負けたくなんかない!!)」

梨杏とまどかはバックステップで少し距離を置いていく。
ちょうど、ストレートの威力が一番発揮しやすい距離だ。

「はぁ・・・ はぁ・・・ (来なさいよ、梨杏!!)」
「はぁ・・・ はぁ・・・ (行くよ、まどか!!)」

梨杏が右ストレートを、まどかが左ストレートを放っていく。
しかし、まどかは左腕を途中で曲げると梨杏の右ストレートを叩き落とした。
そして、カウンターの右ストレートを梨杏の鼻っ柱に叩き込んだ。

「うぐぅ・・・ ぶはぁ・・・」

梨杏はまどかのカウンターに鼻から大量の鼻血が吹き出し、口からは真上に血や胃液、唾液などがべっとりとついたマウスピースを吐き出した。
そして、ゆっくりと後ろへ倒れていった。

「ダウン! 1・・・ 2・・・ 3・・・」

レフェリーがカウントを始めると梨杏は意識が朦朧とする身体を無理やり起こそうとするが視界が狭い上にぼやけてきている。

「はぁ・・・ はぁ・・・ (どうよ、梨杏? あたしのカウンターは?? 効いたみたいね・・・)」
「はぁ・・・ はぁ・・・ (あれ・・・ 周りがぐにゃぐにゃになってる・・・ まどかは、レフェリーさんはどこ・・・?)」

梨杏はぼんやりする頭の中でレフェリーやまどかのことを必死に考えていく。

「6・・・ 7・・・」

梨杏の意識がカウント7あたりで少しだけはっきりしてきた。
そして、梨杏は俯せの体勢になり、腕の力を入れていく。

「8・・・ ナイン・・・ テ・・・」

梨杏はKOを告げるカウント10前にぎりぎりで立ち上がった。
しかし、梨杏の膝はかくかくと笑っていて、目も焦点が合っておらず、虚ろな表情をしている。

「ファイト!!」

レフェリーが試合を再開させるとまどかは一気に試合を決めようと梨杏に近づき、左右のストレートとフックを梨杏の顔やボディに叩き込んでいく。

「ぶふぅ・・・ がはぁ・・・ んぶぅ・・・ んはぁ・・・」

梨杏の顔はまどかのパンチで腫れ上がり、ついに両目が塞がってしまった。
そして、梨杏の口や鼻からは大量の血が流れていく。
さらに、梨杏のボディはまどかの左右のフックやアッパーの連打を受けて、赤黒い痣が数多くできている。

「はぁ・・・ はぁ・・・ 梨杏、これで終わりよ・・・ あんたをKOしてあたしが勝つわ!!」

梨杏はまどかの言葉に反応することはもうできない。
何故なら、完全に意識が飛んでしまっているからだ。

「あんたに勝つのはあたしなんだから!!」

まどかは右腕を下から上へ振り上げていく。
そして、梨杏の顎に渾身の力を込めた右アッパーを叩き込んでいく。
まどかの右アッパーに梨杏の口からは血や胃液、唾液で汚れたマウスピースが空高く吐き出され、梨杏の身体も勢いよく吹き飛ばされた。

そして、吹き飛ばされた梨杏の身体はコーナーまで吹き飛ぶとコーナーポストにもたれながら崩れ落ちた。

「ダウン!!」

レフェリーは梨杏がダウンしたことでカウントを取ろうとしたが梨杏の状態を見て、カウントを取らず両腕を交差させると試合終了を告げた。

「KO!! 勝者、神宮寺まどか!!」

まどかはレフェリーのコールを受けて、両腕を空高く力強く突き上げた。
観客の大歓声が会場に溢れた。

まどかと梨杏の試合が終わってから2日、梨杏は病院に検査入院していた。
医者の話では、梨杏の身体にはこれといった異常はなく、傷や痣を治せばまたボクシングができるとのことだ。

「『戦慄のKOプリンセス現る! 神宮寺まどか、彩坂梨杏を劇的KO!!』かぁ・・・ わたし、まどかにそんなに手ひどくやられたんだ・・・」

梨杏が読んでいるのはスポーツ新聞の一面である。
その紙面には、まどかが梨杏をKOした時の写真や梨杏がコーナーに沈んだ時の写真、お互いに顔面を腫らしながら殴りあった時の写真などが載っていた。

「やっぱり、まどかには届かなかったなぁ・・・」
「何、センチに黄昏てんのよ。 あんたはねぇ、あたしを、全米ジュニアチャンピオンのあたしをKO寸前まで追い詰めたのよ! 自信持ちなさいよね!!」

梨杏が物思いに耽っているといつの間にか、まどかと真由が梨杏の病室にいた。
しかも、まどかは若干怒っているようだ。

「真由ちゃん、ごめんね・・・ お姉ちゃん、約束守れなかった・・・」
「そんなことないよ、梨杏お姉ちゃん。 真由ね、梨杏お姉ちゃんのファンになったの!」

梨杏が真由に謝ると真由はそんなことは気にしていないとばかりに言ってきた。

「梨杏、真由ちゃんはあんたのファイトを見て、元気をもらったって言ってたわよ。 それなのに、あんたはたった一回負けただけでもうおしまいなわけ?」
「そんなわけないじゃない・・・ わたしはまだ諦めない!!」

まどかの言葉に梨杏も誠心誠意を込めた言葉で返した。
まどかはそんな梨杏を見て、笑みを浮かべた。

「それでこそ、あたしがライバルに定めた女だわ・・・ 梨杏、次もあたしは負けないわよ! 勝ちたかったら、もっと強くなりなさい!!」
「分かってるよ、まどか。 わたしはもっと強くなる! それで、次にやる時はまどかをKOするんだから!!」

梨杏はそう言いながら、右腕を突き出した。
まどかも右腕を突き出して、梨杏の拳と自分の拳を軽く打ち合わせた。

「じゃあ、梨杏、真由ちゃん・・・ またね・・・」

まどかはそう言うと梨杏の病室を後にした。

「梨杏お姉ちゃん。 真由とも約束して・・・ 絶対にボクシング辞めないって・・・」
「大丈夫だよ、真由ちゃん・・・ お姉ちゃんはどれだけ辛くても絶対にボクシング辞めたりしないから・・・ 指切りしよっか・・・」
「うん!!」

梨杏と真由は小指を合わせて、指切りをした。
それは、二人の大切な約束となった。

梨杏は思った・・・
自分を信じてくれるライバルやファン、それに大切な少女がいる限り、決して諦めない・・・
登れる限りの高みを目指していくことを胸に誓った。

次回予告

スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Episode-8 ゲームバンキの罠

シャドームーンの魂と肉体を探し始めたダーククライム。
ガイアセイバーズはそのことを知るが、そこにゲームバンキの恐るべき罠が待っていた!
ゲームバンキの能力でゲーム世界に閉じ込められたガイアセイバーズは果たして脱出できるのか!!

お楽しみに!!
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